alt 的議事録のフィロソフィー
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alt が個人的に採用している議事録に対する考え方について明文化したもの.alt に定常的に議事録をとらせるとこれに基づいて議事録がとられる.勤務先で社内 docs として書いたものを公開向けに一部改変している.
議事録の目的
- その会議で議論すべき内容を明らかにする.
- その会議で議論された結果を明らかにする.
- 決定事項
- Next action
→ これにより議事の効率化と「言った言わない」を防ぐ.
議事録の形式
議事録の形式には主に 2 つある.
チケット型
GitHub Issues や Redmine などのチケット管理システムを使って議事録をとる.チケットは 1 つの議題につき 1 件割り当てられる.会議が終わっても,議題についてすべての議論点が解決され,それに伴う作業がすべて終了するまでチケットはクローズされない.
- メリット
- チケットが長期化する時に,そのチケットの論点が簡単に検索できる.
- 議事録に書かれる内容が整理されやすい (発言録になりにくい).
- システム上で担当者のアサインや期日などをチケットに紐付けて管理できる.
- デメリット
- 一つの会議で扱う内容が事前に特定できない.
- タグを使ったりアジェンダを別途用意することで解決する.
- 専用のシステムが必要.
- 議事録をとっている最中にチケット間を行き来する必要がある.
- 一つの会議で扱う内容が事前に特定できない.
ノート型
1 件の会議につき 1 ページ (ないしは複数ページ) の議事録を作成する.会議が終わるとその議事録は再利用されず,次回の会議では新しい議事録を開く.一般的に「議事録」というとこちらを指すことが多い.
- メリット
- その会議のアジェンダが特定できる.
- 会議のフローを議事録上で作成できる.
- 議 事録をとっている最中にページを行き来する必要がない.
- 専用のシステムが必要なく,紙のノートでもとることができる.
- デメリット
- ある議題について過去の決定を探ろうとした時に検索性が低い.
- 全文検索やタグを使ってある程度解決する.
- 議事録に落とし込む内容が整理しづらい (発言録になりやすい).
- 発言録と整理した議事録の項目を分ける.
- 担当者のアサインや期日などは別途管理する必要がある.
- ある議題について過去の決定を探ろうとした時に検索性が低い.
ノート型の議事録に設けるべき項目
チケット型はシステム化されているので最初からある程度必要な項目が用意されていることが多い.そのため,ノート型についてのみ触れる.
事前に書いておくべき項目
会議の進行役がノートを作成し,進行役と議題を持っている人全員が書く.会議の開始までに書き終えておき,参加者の間で共有することが望ましい.
- 実施日時
- アジェンダ
- 議題と担当者のみ書いておく.
- 事前共有事項
- アジェンダに関連して事前に共有しておくべき資料 (もしくは資料へのポインタ) や情報をまとめる.
- 会議中に使う資料や資料へのポインタも書いておくと良い.
会議中に書く項目
会議で口を開くことが少ない人にロガーを依頼し,ロガーが書く.typo などがあっても基本的に会議が終わったら編集せず,証拠として扱う.
- 参加者
- 議事メモ
- 発言録に近い形式で OK.あまり考えずにとにかく書く.
- 次回ミーティング日時
- 会議の最後に司会が確認する.
会議が終わってから書く項目
ロガーまたは PM が書く.書き終わったら参加者に共有し,認識を統一しておく.
- 決定事項
- 議事メモを参考に,「どの議題について」「何が決まった」か簡潔にまとめる.
- 次回への申し送り事項
- 決定できなかった議事などについて書く.
- Next action
- 「誰が」「何を」「いつまでに」「どうする」のかがわかるように書く.
- 「誰が」はグループではなく個人にアサインすべき.不明な場合は,グループ内で誰が担当するのか by name で明確に指定してもらう.
- 「いつまでに」が省略された場合,次回の会議までと解される,