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派手髪を支える技術

diary19 min read

こちらの記事にインスパイアされて書きました.

派手髪を支える技術 - 歩くパワースポットでありたい。

アイコンの僕は 2018 年に大学の友人が描いてくれたものをずっと使っており,少なくとも 2024 年の 3 月から今まではずっとブリーチしてワインレッドに染めています.

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またアイコンではメガネをかけていますが,今では外出時はコンタクトを使用しているので,イベント会場等でこのアイコンを手がかりに探しても僕にたどり着くことは困難です.

ということで本稿では僕の髪について色々書きます.

なぜ僕は赤髪なのか

技術,と言っておいていきなり技術ではない話なんですが,よくきかれるので書いておきます.

赤が好きだから

もっと細かく言うと,明るい赤というより,ワインレッドが好きです. もっともっと細かく言うと,黒への差し色として使われるワインレッドが好きです.

推しカラーだから

僕の推しのらおくん はメンバーカラーが赤です. 昔はオレンジ色だったこともありますが,配信の中で自身のカラーについて「暗い赤」などと触れています. 他の記事等でも書いていますが,事務所的には「2.5 次元アイドル」とされており,そのメインターゲットは若い女性層であり,僕のように男性がガッツリ「推し」としてオタクすることは (少なくとも事務所的には) 全く考慮されていないと思います. 僕自身もいわゆるそのリスナー層・ターゲット層と個人的に関わることは 0 に等しく,「推し活」という行為はそれなりにハードルが高いのが事実です. その中で,普段の生活から推しへの敬愛を表す手段として髪色を使っています.

白髪が目立たないから

これは「赤に染める理由」というよりは「ブリーチしてカラーを入れる理由」です. 中学生くらいの時から白髪が交じりはじめ,時期によってその比率は変わりますが,特に 2022 年あたりは周囲から「白髪が増えた」といわれることが多かったと思います. 一度ブリーチせずに茶髪に染めたことがあるのですが,漂白されていない元からの白髪にはカラー剤がほとんど入りませんでした. そのため,前頭ブリーチしてからカラーを入れることで,白髪にも黒髪にも等しく色が入るようにしています.

自分をケアすることが楽しいと感じられるから

自分で言うのもアレですが,僕は数年間精神科に通っており,セルフネグレクトが結構激しいです. 詳しくは触れませんが,少なくとも外面的に皆様と付き合うときには,それをなるべく隠す努力をしています. そんな自分が唯一,自分をケアし続けることで喜びや楽しみを実感できるのがヘアカラーです.

特に,オタクの世界においてさらに少数派のオタクとして生き続けるにあたって,上記の「推しカラーだから」を考えると,多少なりとも「なにか」をすることで自分がこの世界で生き続けて良いのかもしれないと,自己満足ではありますが思うことができます.

自由だから

これは勤務先の服装規定が云々ということも若干含みますが,それよりももっと概念や哲学,法における「精神の自由」に近い話です. 服装規定で特段髪色に対する定めがないだけでなく,自分が生きる複数の世界で文化的に「髪を黒以外に染める」ことが認められ,少なくとも許容されない状態ではないことは,必ずしもこの世を生きるすべての人間に与えられた自由ではありません.

宗教的,文化的 (同調圧力を含みます),歴史的,社会規則的に髪色を黒以外に染めて生活することが許容されているということは,それぞれのレイヤにおいてその自由が認められている必要があります. その自由と権利を行使するために,僕は髪を染めています.

ちなみにそういった理由から,僕は勤務先はもちろん,取引先 (?) や省庁に出入りするときもこの髪のままです. 唯一黒染めしたのは祖母の葬儀くらいでしょうか.

美容室でのオーダー

ここからやっと技術っぽい話に入ります. 僕は自分ではブリーチしたりカラー剤を使ったりしていません. お金はかかりますが,1-2 ヶ月くらいの頻度で美容室でブリーチ+カラーをしてもらっています. 理由は単純で,不器用なのでむらなく色を抜いたり入れたりできる自信がないからです.

美容室はEIGHT MEN 池袋東口店 にお世話になっています. 以前はもっと近い渋谷店を利用していて,渋谷店は公式アプリから予約できて便利だったんですが,担当美容師さんの移動に伴い池袋東口店まで行っています. メニューとしては「メンズカット+ケアブリーチダブルカラー」です. 今では「いつもの色」で伝わるようになっていますが,最初は色のニュアンスなどどう伝えればよいか色々考えた結果,にじさんじのローレン・イロアスさんの画像を見せることで解決しました. カラーパレットの中から色を探し出して「この色!」と 16 進数で一色決めたところで,実際には濃淡,光の加減,頭の形による見え方などがあるため,その一色だけで全頭均一に染まる・染まって見えるわけではありません. なので 2 次元でも 3 次元でも,一番思った色に近い髪色の人の写真を探して見せるのが確実と思います.

ちなみに,にじさんじ非公式 wiki によると,ローレンのイメージカラーは #C10E49 らしいです. 実際の髪色よりかなり明るい色ですね.

普段の髪色維持

ブリーチしてカラーを入れたあと,何も考えずに生活するとだんだん色が抜けていき,最終的には金髪 (ブリーチ後の色) になります. これを防いだり,または退色する前提で金髪の色をコントロールするために,一般的にカラーシャンプーやカラートリートメントというものを使います. 特に退色後の金髪に黄色が強く出過ぎないようにするためムラサキシャンプー (ムラシャン) が使われることが多いと思います.

ですが,僕はどうしても次回のカラーまでこの色を維持したい人間です. そんな人間のために,市場には紫以外の様々な色のカラーシャンプー・カラートリートメントが販売されています. 僕が使っているのは以下の組み合わせです.

最後のもの以外,リンクしているのは大容量版なので,もしここから購入するときはご注意ください. 特に Lebel iau は別途スタンドとポンプを買う必要があります. なお,アフィリエイトはやっていないので,上記リンクをクリックしたりそこから購入操作を行ったりしても僕には一銭も入ってきません. 自分の髪や頭に合うかどうか,色味はどうか,香りは強すぎないか,などを考えて複数試した上で,今はこれらの組み合わせを大容量で買うことでコスパを担保しています.

カラーシャンプーやカラートリートメントは毎日使うものではなく,数日に一度や一週間に一度くらいの間隔で,それ単体を大量に使用するのが一般的かと思いますし,実際各商品の使用法にもそのように書いてあります. が,僕は何日前に使ったか忘れるのと,「退色後の色をコントロールする」ためではなく「今の色を維持する」ために使っているので,毎日通常のシャンプーやトリートメントと混ぜて使用しています. 割合は厳密には決めておらず,なんとなく手の上で混ぜて使っています. 上記で商品の決め手に「香りが強すぎない」ことを入れているのはこれが理由です. いくら良い香りでも,強いものを混ぜて使うと悪臭と化し,普通に具合悪くなります.

生活全般で気をつけていること

髪色を派手に染める上では,髪を染めていない人からは想像できない,生活全般での注意が必要です. 髪色の自由を維持し続けるには,それなりの代償を払う必要があります.

文化的・宗教的・規則的に許されているか考える

上記理由でも述べましたが,許されていない場合には不必要な社会的摩擦を産む可能性があります. 特に宗教行事,例えば葬儀などは,地方などでは気を遣った方が良いかもしれません.

真っ白な服装は避ける

特に僕のように汗の量が多い方は,汗で色が落ちて服にしみこんでしまうので,白い服は避けた方が良いです. ただし,汗で色移りする程度のものは,洗濯するときに酸素系漂白剤を使えば落ちることがほとんどです. とはいえ,一日の終わりに近づくにつれ首元が赤く染まっていくので,別の人から見て驚かれることもあります.

雨に濡れないようにする

上記汗と同じ理由です. 染める前は「傘もないし,小雨だし,走ればなんとかなるだろう」と思っていたレベルの雨でも,染めた髪,特にカラーシャンプーやカラートリートメントを使った髪からはガンガン色水と化して流れ落ちます. 努力して入れた色が落ちるのはもったいないですし,落ちた色が別のものに移って汚れるのもいけません.

風呂場の色は諦めろ

カラーシャンプーやカラートリートメントを使っていると,風呂場,特に排水口周りがその色に染まっていきます. 僕は「染まらないようにする」のは諦めて,塩素系漂白剤で頻繁に漂白するようにしています. それでも色が残ってしまう,特に賃貸の場合は,社会通念上日常生活を送っていてその汚損が発生することが十分予見できる年月がたつまで借りつづける,でしょうか...

タオルと寝具は白を捨てて濃い色の入ったものに買い替える

汗を拭ったり風呂で使ったりするタオルなどは,漂白剤入れて洗えば結構落ちるとは言え,色移りが気になってしまいます. なので最初から白を使わずに濃い色のタオルを使います. すると色移りしたこと自体に気づかないので,精神的に安全です. 重要なのは色味そのものではなく色の濃さです. 髪色よりも濃い色のタオルであれば,例えば赤髪の僕が濃い青のタオルを使ったとしても,色移りが目立ちません. また,寝具,特に枕はどうしても寝汗で色が移ります. 僕は真っ黒な枕を使うようにしています.

外泊時は濃い色のタオルを持参する

特にホテルなど宿泊施設では,タオル・寝具ともに真っ白なものしか用意がない場合がほとんどですから,普通に汗やシャワーの水を拭くためのタオルと,枕に色を移さないために敷くタオルが必要です. あまり倫理的ではありませんが,言ってしまえば,日本の一定ちゃんとしているビジネスホテル以上の場合は,リネン類は毎回漂白しているのか,それともこういう客にいちいち対応するより買い換えた方がコスパがよいのかわかりませんが,多少色がついても怒られたり請求されたりはしません. とはいえ,最大限汚さない努力をするのは社会通念上必要かと思います.

一度海外に泊まったときに「これはうちの通常の洗濯方法では落ちない」といわれてタオル一式と枕カバー代を請求されたことがあります. 2 泊目以降は,近くの IKEA でタオルを買い足し,T シャツを枕に着せる多重防護で難を逃れました.


ということで,派手髪を支える技術,と言いながら派手髪を支えるマインドや理念を含めて語ってみました.

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